油山市民の森からのお知らせ

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2022/05/12 きのこ豆知識
ニクウスバタケ(肉薄歯茸)

■生える時期
ほぼ一年を通してみることができるきのこですが、生えだしてくる季節は梅雨時期から秋にかけてになります。冬場のニクウスバタケは、全体的に色も薄くなり肉質ももろくなります。
■生える環境
白色腐朽菌。広葉樹(カシ、シイなど)の枯木や切り株などにたくさん生えます。
■特徴

傘の形や木材から生える姿は、カワラタケにそっくりですが全体的にレンガ色をしている鮮やかなきのこです。肉質は頑丈で、乾燥しているときはせんべいのような硬さがありますが、水分を含むと柔らかくなります。


発生する環境により、姿かたちが大きく違う場合もあります。
この個体は、登山道の階段として利用されていた枯れ木ですが…一度生えては木の向きを変えられ、また、下向きに設置しなおされ…などさまざまな角度でおいてしまったため、上下左右様々な角度からニクウスバタケが生えだしてしまったようです。
この個体は、倒れた枯れ木の陰から発生していた個体です。傘はまだ少ししかできておらず、木に這うようにして生えていました。
こちらは、木材を這っていたニクウスバタケが傘を作っているところです。

こちらは、成長途中のニクウスバタケ。若い個体の場合、傘の縁が白っぽく肉質も頑丈です。

傘表面は、細かい繊維状になっています。レンガ色、茶褐色などの色をしています。傘の大きさはだいたい3センチほど。多数重なり合って生えます。

裏側は、細かい歯状の突起がいくつも並んでいます。若い個体は白っぽい色ですが、古い個体は傘と同色、または褐色などの濃ゆい色へと変化していきます。


■硬いきのこが消えた理由
秋の森の中、きのこちゃんはいつものようにきのこを観察してはどのきのこかを調べていました。そんなときに見つけた枯れ木に大量に生える「ニクウスバタケ」。正直、いつも見られる普通のきのこ。写真撮影だけしてその場を後にしました。しかし、後日…同じ場所を訪れるとあんなにたくさんあった「ニクウスバタケ」がほとんど姿を消していて、かろうじて残骸のようなものが残っているだけでした。

…ニクウスバタケをよく見てみると白いちいさなつぶつぶがたくさんついています。

疑問に思ったきのこちゃんは、その場にしゃがみ込みじっとその場に止まっていました。

ニクウスバタケを観察していると、なにやら…きのこがひとりでに動いていました。
ちょっと、木の棒でほじくってみるとでてきた…この昆虫…。
この昆虫は、ヒメオビオオキノコの幼虫であることがわかりました。

特に硬いきのこなんかは、古くなって地面に落ちていることもおおいですが、そんな硬いきのこでも様々な生きものに利用されていることを知ることができました。特に昆虫は、「きのこの種類」によって昆虫の種類も違ってきます。今回観察されたのはヒメオビオオキノコの幼虫でしたが、これからはどんな生きものたちが利用しているのか…引き続き観察してきたいと思います!
■参考
山渓カラー名鑑日本のきのこ増補改訂新版(山と渓谷社 今関六也・本郷次雄・大谷吉雄 編集解説)
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