油山市民の森からのお知らせ

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2020/04/23 きのこ豆知識
ツチグリ(土栗)


■生える時期
ほぼ一年中(特に雨上がりの日にきれいな星形のツチグリを見ることが出来ます。ひとつ見つけたらどんどん見つかるでしょう。

■生える環境
雑木林の地上、庭園、崖、壊れやすい斜面など遷移が起きやすい地上によく生えています。
湿度があるときは、きれいな星形の形が見られます。

乾燥すると縮まります。
ツチグリの幼菌は丸い栗のような形をしています。

■特徴
幼菌のときには丸い形で地中にうまっていて、成長とともに顔を出してきます。胞子の入った袋の外側には革質の厚い外皮があり、成熟すると外皮は7片から10片に裂け、星形に開きます。まるでみかんの皮をむいたような形です。星形の座布団の上に胞子の入った袋が乗っている形になり、胞子は袋の先端に空いている穴(頂孔(ちょうこう))から放出されます。外皮はおもに3層の構造となっており、内側の層が水分を吸収して膨張することで、乾湿に合わせて開閉します。固い外皮の内側は淡褐色でアンデスメロンのような網目模様があります。乾燥すると、外皮は丸まり、胞子の袋を包んで全体が丸まったようになりますが、その際に袋がおされると胞子が放出されます。

成長したツチグリは、雨が降ると外皮を星形にひろげて、立ち上がるように袋状の内皮を天に向けています。晴れて乾燥してくると、1日かけて外皮をとじます。そのため「星形の湿度計」「きのこの晴雨計」などと呼ばれることがあります。晴れて乾燥した時にまるまって風にのってころころと転がる特徴から「晴天の旅行者」という名前ももっています。

■方言
秋田県:かぎひび、かっちぐり、くりだま
愛知県:かみなりのへそ、しょうろ、むぎしょうろ
山梨県:きつねのだんご、きつねのちゃぶくろ、きつねのぼたん
長野県:じょうろ
広島県:つちたけ
大阪府:ぶくりょう
千葉県・新潟県:ぶんぶくちゃがま
青森県:ぽぽたけ
福島県:まいまいだんご  などなど
ちなみに、福岡県ではそのまま「ツチグリ」と呼んでいます。

■外国での呼び方
欧米では地の星(earth star)とも呼ばれているそうです。

■食毒について
内部が白い幼菌は食用になり、東南アジアなどでは缶詰にもされますが、日本ではあまり利用されていないようです。

■さいごに
きのこ好きにとって、「ツチグリ」は形がかわいいし、よく顔を見せてくれるので人気の高いきのこのひとつですが、どのようにして生活をしているのか、進化の中でなぜこの形になっていったのか、生態はまだまだ分からないことだらけ…。中には「ツチグリ」に寄生するきのこまで存在します。人からも、きのこからも、そして昆虫からも愛されるツチグリ。そんな、人気者を探してみてはいかがでしょうか?

参考
「きのこの語源・方言事典」(奥沢康正、奥沢正紀著 山と渓谷社)
「北陸きのこ図鑑」(池内良幸著 橋本確文堂)
「日本のきのこ」(今関六也、大谷吉雄、本郷次雄編著 山と渓谷社)
「キノコの世界(朝日百科)」(朝日新聞社)
「くらべてわかるきのこ」(吹春俊光監修 山と渓谷社)

製作協力/DogaLABO
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