油山市民の森からのお知らせ

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2020/07/11 きのこ豆知識
ヤコウタケ(夜光茸)


■生える時期
梅雨時期から夏ごろ(特に雨の多い日に見られるきのこ)
■生える環境
広葉樹の枯れ木や竹、フェニックスロベレニーやビロウなどのヤシ科植物などに発生します。福岡県内では広葉樹(シイ・カシなど)と竹に見られます。
■特徴
ヤコウタケは日本に発生する光るきのこの中で最も強い発光をもつことでも知られていて、夜に光る「夜光茸」という名前ですが、一日中光っています。
傘の大きさは、0.7センチから3センチほど。傘の表面は透明なぬめりをまとっていて乾燥するとやや光沢がでてきます。

柄はくもりガラスのように透明で、小さな白い粉を密生させています。(生育観察の様子)

根元は、吸盤状に膨らんでいて枯れ木に張り付いているように見えます。幼菌のときは、眼玉のように枯れ木に張り付いています。

主に傘やヒダに強い発光があります。また菌糸や幼菌も光量は少ないですが光っています。

↑油山産ヤコウタケ。今まで県内で見てきたヤコウタケの中では最も光が強く、普通のカメラでも撮影できるほどでした。

■福岡県内のヤコウタケ
福岡県内のヤコウタケは、必ずしも全てが強い光を放っているわけではなく、成長したきのこは光らずに、幼菌や菌糸しか光りを確認できないこともあります。発光を強める“要素”が何か足りないのか、“系統”の違いなのかわかりませんが、県内では、きのこ全体が強く光っているのはあまり見ることはありません。

↑一見光りそうにみえるヤコウタケでも…
カメラの露出時間を最大にしても、光らないものは光らないのです。(ちなみに、この1メートル先には光っているヤコウタケがありました)
↑枯れた竹に生えていたものですが、これもきのこは全く光らず、菌糸や幼菌がかすかに光るほどでした。
ちょっとした実験をしてみました。光るものと光らないものを比べるとこんなにも違いが出ていました。

■さいごに
ヤコウタケとの初めての出会いは、菌学会に参加した時でした。とてつもなく光っていて、まるで作り物かのように純白のきのこで一瞬にして心を奪われてしまいました。時間がたつにつれて、いろいろなところで“光るきのこ”の話題をよく聞くようになり(自然とアンテナを張っていたんだと思いますが…)自分でも見つけてみたいと願い続けていましたが、ようやくその姿を見ることが出来ました。見て見たかったきのこが目の前にあると、それはもう飛ぶように嬉しいし、心臓のどきどきは止まらないし、夜も眠れないしでとっても充実した、貴重な経験となりました。やりたいことや見てみたいことを心の中で思い続ける…それに向かって歩み続けるとたくさんの課題や問題が出てくるけれど、それを乗り越えられた時の感動は大きなものなんですね。ほんと、きのこなくしては私は生きていけなさそうです(笑)
■参考
宮崎のきのこ(みやざき文庫116 黒木秀一著)
日本のきのこ(山と渓谷社 今関六也・大谷吉雄・本郷次雄 編解説)
生きもの好きの自然ガイドこのは きのこの世界はなぞだらけ(文一総合出版 保坂健太郎・吹春俊光・大場裕一・白水貴・大作晃一・新井文彦著)
光るキノコと夜の森(岩波書店 西野嘉憲 写、大場裕一 解説)
製作協力/DogaLABO
※夜間でのきのこ散策は大変危険です。安易な気持ちでは入らないように心がけましょう。
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