油山市民の森からのお知らせ

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2020/05/15 きのこ豆知識
タイワンアリタケ(台湾蟻茸)


■生える時期
場所にもよりますが、1年中観察することができます。
■生える環境
山の中で一年を通して湿度の多い場所。例えば、森の中の沢沿いや滝付近。夏でもちょっとひんやりする場所に生えていることが多いです。そして、その場所にある常緑植物(フユイチゴ、シダ植物、アラカシなど)の葉の裏側についています。


■特徴
チクシトゲアリなどのアリの成虫に寄生します。気生型(木の枝幹、葉の裏側などの宿主から発生するきのこのこと)。宿主の首の部分から長さ7ミリから15ミリほどの不規則な針金状の子実体をだします。

結実部は子実体の途中に作られ、黒っぽい色で膨らんだ円盤状、子のう殻は埋生(まいせい)で孔口(こうこう)はやや突出します。


宿主のアリは葉の葉脈に噛みついて死んでしまいます。その後、白色透明の菌糸が体の節々からでてきて、菌糸が張り出して葉に広がり固定されます。白色の菌糸は成長すると茶色へと変化していきます。発生環境によっては、菌糸が目立たないものもいます。



■宿主について
チクシトゲアリ
体長約6 ミリ。本州から南西諸島、台湾、ジャワ、スマトラなどに分布する南方系のアリです。

葉の上でとまっていました。


樹上性で、枯れ枝などに巣を作り、幼虫の吐き出す糸で歯を紡いだ巣を作るそうです。ちなみにこんな場所でも巣をつくっていました。アリさんごめんなさい…


■通称
「ゾンビアント」  
一説によると「宿主をコントロールしている」とのこと。
■さいごに
私は、「虫から生えるきのこ」なんて一生かけても見れないものだと思っていました。しかし、観察会に参加したり図鑑で調べたりしたときに、実は身近にもいる生きものだという事を知ることができました。実際に探してみると、あの苦労はなんだったんだ…と言わんばかりにすぐに見つけることが出来ました。何かを「知る」ということは、視野が広がり、そして知識も広がり、出会いも増える…こんなに生き生きとした感覚を得られるんだなぁと実感しました。
■参考
冬虫夏草生態図鑑(日本冬虫夏草の会著編 誠文堂新光社)
今年の虫草探検記録(http://shimada.air-nifty.com/2005/2011/11/post-7f0d.html

製作協力/DogaLABO
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