油山市民の森からのお知らせ

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2022/11/25 きのこ豆知識
【きのこの質問部屋】どうしてきのこはこんな姿なの?

突然ですが…自然観察センターにて「きのこちゃんへしつもん」コーナーを作ってみました!
この質問コーナーでは皆さまが「きのこの事で疑問に思ったことなど」をきのこちゃんが気まぐれで答えたり、答えなかったりするまったりゆったりコーナーです。
(質問コーナーは自然観察センター内にて設置中)

さて、第1回目
「どうしてきのこはこんな姿なの?」(11月20日に寄せられた質問です)


皆さんがイメージする「きのこ」の姿。多くの方はシイタケ、エノキ、ブナシメジなどの身近なきのこを想像すると思います。だけど、どうしてシイタケやエノキなどのきのこには「傘」があって、柄があるのだろうか…疑問に思ったことはあるでしょうか??

■きのこの形には様々な「理由」があることが分かっています。
・傘があることで、雨から胞子を守ってぬらさないようにするため。胞子はとても軽く、風の力を頼りに遠くへ飛ばしています。
・胞子を飛ばすときに、傘の形から「揚力(ようりょく)」という力を生み出し、胞子を遠くに飛ばしやすくしている。ということが分かっているようです。
(ちなみに、きのこの形には例外的な種類(例えばヤマブシタケのようなふさふさなきのこ、ホウキタケのような珊瑚のようなきのこなど)もおり、どうしてそのような形になっているのかはまだわかっていません。)

■ちなみに…私たちにも身近な「揚力(ようりょく)」
「揚力」と聞くと、小難しい言葉でなんやろう…と思ってしまいがちですが…
いわゆる「浮くような、持ち上げるような力」のことです。実は、この揚力という力は、私たちの身近でも実際に起こっています。




■「きのこ」は今も進化している
きのこを大きくグループ分けすると「担子菌類」「子のう菌類」の二つに分かれていますが、この2つのグループは、共に共通の祖先から4億年ほど前に分かれたのではないかと考えられています。現在、きのこの化石や琥珀の中に閉じ込められたきのこなど様々なものが発見されています。

代表的なきのこグループを参考に、現在地球上に生息する菌類は子嚢菌類(しのうきんるい)が約3400属、32000種以上を含んでおり、担子菌類(たんしきんるい)は約3409属32739種が確認されています。
ただ、菌類の調査が行われているのは地球上の一部の地域であり、生物の多様性が高いとされている熱帯地域などではほとんど調査されていません。また、菌類は、植物・動物・菌類も寄生、共生の対象とする生き物であるため、「未知の菌類」はたくさんいると思われます。
もしかしたら、歩いた時にたまたま見つけたそのきのこは、新種だったかもしれません…なんてことも可能性としてはあるのです(笑)

■環境に応じて変化するきのこたち
「きのこ」含めた菌類は、環境に応じて進化を続けています。最近の研究により進化の流れが徐々に解明されつつあるそうです。きのこちゃんが油山できのこの調査をした時にも、この進化の流れを考えさせてくれるきのこたちが観察できています。

ざっくりと、これまでのきのこたちの進化について図にまとめてみました。最近の研究においてこれまでのきのこの分類は大きく変化し、「腹菌類」(ハラタケ属の一部やショウロ属など)はDNA解析によりハラタケ目やイグチ目などのきのこが地中に潜った結果であることが判明しました。乾燥や気温などの変化が少ない地中はきのこたちにとっての次のステップとして、ゆっくりと生活型をかえているのかもしれませんね。

参考
菌類の不思議 第2版形とはたらきの驚異の多様性(東海大学出版部)国立科学博物館編/細矢剛編
株式会社キノックス「きのこの雑学・きのこ驚きのヒミツ」(http://www.kinokkusu.co.jp/etc/09zatugaku/himitu/himitu03-5.html)
日本機械学会流体工学部門講演会講演論文集(一般社団法人 日本機械学会)
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