油山市民の森からのお知らせ

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2022/01/14 きのこ豆知識
ウスベニタマタケ(薄紅玉茸)


生える時期
主に晩秋から早春にかけて観察することができます。
生える環境
ブナ科の木の下、特にシイ・カシ林などで見られることが多いです。
特徴

↑地表にひょっこりと顔を出しています。大きくて3センチほどの小型のきのこです。

↑表面を拡大すると菌糸(細いいとのようなもの)が敷き詰められています。

↑名前の由来にもなっている通り、きのこ全体は丸っこい形をしていてきのこの表面は薄紅色をしています。野外でもその姿は良く目立ち、そのかわいらしい姿は見つかるとなんだか嬉しくなるきのこの一つです。

↑ウスベニタマタケの菌糸束はオレンジ色をしていて、地中深くにつづいています。

↑菌糸の拡大

↑菌糸は植物の根(菌根)へと続いています。

↑丸い形で、コロコロしています。きのこ自体は、さわると弾力があります。

↑きのこの断面は、幼菌の時は白色(左)ですが成熟すると黒褐色(右)になり、同時に独特のガスのような臭いを漂わせ始めます。

↑肉質には傷をつけると若干青く変色しますが、ほとんどの個体には青変性が気が付かないくらい薄いです。
↑この個体は表面に青変性がみられました。

↑断面を細かく観察してみると、薄紅色の外皮の内部には、グレバ(小腔室(しょうこうしつ))といって、無数の穴に埋め尽くされた迷路状になっており、この部分に胞子がつくられます。根元付近には、無性基部(むせいきぶ)と呼ばれる昔柄があった名残が存在しています。
↑成熟したグレバ(小腔室)の拡大写真。それぞれに小さなすき間があります。
■「地下生菌」と呼ばれる菌類たち

森の中を歩いていると、様々な色をした「きのこ型」のきのこたちが森を彩ってくれていますが、地下生菌と呼ばれるきのこたちは地中すれすれから顔を出し、そして、人にも見つかることなくひっそりと森の中に住んでいるのです…
例えば、ヨーロッパで高級食材として利用されているトリュフ類や、日本でも古くから親しまれているショウロなどは「地下生菌」のグループに入っていて、それらは皆丸い形をしていることが多いです。通常、きのこは傘の裏側(ヒダ)に胞子をつくり、成熟した胞子は風と共にふわふわと遠くへ飛んで行ったり、動物たちに食べられることで生息範囲を広げたりしています。一方、地下生菌の場合は、団子型の内部にヒダが凝縮したような形(グレバ)になっていて、その中に胞子が作られます。成熟した個体は独特の香りを発することで様々な動物に食べてもらい生息域を広げているのではないかと考えられています。

→きのこ豆知識関連記事
「アミメツチダンゴ」(写真をクリックするとページが見られます)


■地下生菌の大まかな分類
地下生菌と一言に行っても、ケカビ亜門・グロムス門・担子菌門・子嚢菌門の4つに分かれています。ちなみに私たちが聞いたことがあるトリュフ類は子嚢菌門。ショウロは担子菌門となります。このブログでは4つのグループについて簡単に紹介していきます。






参考
地下生菌識別図鑑(佐々木廣海・木下晃彦・奈良秀一 著)
oso的キノコ写真図鑑(http://toolate.s7.coreserver.jp/kinoko/fungi/mycena_laevigata/index.htm
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