油山市民の森からのお知らせ

油山市民の森からのお知らせ

2020/08/02 きのこ豆知識
スジチャダイゴケ(線茶台苔)


■生える時期
夏から秋(特に雨が多い時に多くみられます)
■生える環境
腐生菌で、有機物の多い地上や朽木にたくさん生えてきます。
■特徴
子実体はコップのような形をしていて、高さは0.5センチから0.8センチほど。外皮は褐色の粗毛が生えていてコップの縁にも粗毛はついています。

幼菌の時は、たくさんの毛が密集した状態でもさもさしています。

成長するにつれてコップの部分に白くて薄い膜があらわれ、開くとともに白い膜は破れて無くなっていきます。

さらに成長したきのこは、外皮の粗毛が目立たなくなっていき、最終的には滑らかになります。コップの内側には、名前の由来となっている“線(すじ)”が上半分に30本くらいあり、コップのなかにはまるで碁石のような小塊粒(しょうかいりゅう、またはペイジオールともいう)が敷き詰められています。
■構造
一見すると、きのこに見えない…きのこと言われても「ほんとに…?」と疑われるきのこ…。そんなスジチャダイゴケの構造を細かく見てみましょう。
コップを割ってみました。上は口が広いですが、下に進むにつれてだんだん狭くなっていきます。

小塊粒(ペリジオール)のへそのおは、とても長く伸びます。(写真はピンセットを使って人為的に出してます)

子実体の各部名称

■碁石の旅
カップの中にある碁石(小塊粒またはペイジオールともいう)は雨粒が入ると、長く伸びたへそのおを引きずって勢いよく外に飛び出していきます。飛び出した先に葉っぱや茎があると、その部分に付着して簡単には取れないようになります。小塊粒(ペリジオール)は虫や動物に食べられると、糞とともに外に排出され新しい土地へ芽え出していきます。

■さいごに
きのこの形はおかしなものばかり…まるでコップのようなスジチャダイゴケを図鑑で見た時に「いつか見てみたい」と願ったものでした。そして、その夢がかなったとき…
「えっちっちゃ」
そのあまりの小ささに驚いたものでした。本や絵で見るものよりもはるかに小さなきのこ。でもきのこ探しを続けている今となってはスジチャダイゴケは大きなきのこ。菌類は小さいものから大きいものまで本当に奥が深い…。
■参考
くらべてわかるきのこ(山と渓谷社 吹春俊光監)
日本のきのこ(山と渓谷社 今関六也・大谷吉雄・本郷次雄 編解説)
原色日本新菌類図鑑(2)(今関六也・本郷次雄編著)
製作協力/DogaLABO
Access・Inquires アクセス・お問い合わせ
一般財団法人 
福岡市市民の森協会(指定管理者
〒811-1355 
福岡県福岡市南区大字桧原855-4
[管理事務所] 092-871-6969 092-801-1463 aburayama@shimi-mori.com 9時~18時(年中無休)
[自然観察センター] 092-871-2112 9時~16時30分(月曜休館)
交通アクセス