油山市民の森からのお知らせ
2021/11/05
きのこ豆知識
スギヒラタケ(杉平茸)
■生える時期
8月から10月頃に発生します。(福岡県内では12月まで見られることがあります)
■生える環境
木材腐朽菌。スギ、マツなどの針葉樹の切り株や倒木に重なり合って生えています。

■特徴




↑ひだは幅が狭く密生しています。
■スギヒラタケに集まる昆虫たち
スギヒラタケを観察していると、さまざまな昆虫たちを観察することができました。

↑ちょっと肌寒くなった森の中でしたが、キノコバエの仲間たちがぶんぶんとんでいました。



■昔食べれるきのこだった「スギヒラタケ」は今や毒きのこに…

かつては、スギヒラタケは食べられるきのこと考えられてきました。
日本では東北、北陸、中部地方を中心に野生のものが広く食べられてきており、きのこちゃんの地元福岡でも秋の味覚として楽しんでおられる人を見たことがあります。しかし、平成16年以降、スギヒラタケを食べたことが原因と考えられる病気(急性脳症:意識障害やけいれんが主な症状)が多数報告されるようになりました。

スギヒラタケを食べた直後に脳症と考えられる症状が出た患者のなかには、それまで何度もスギヒラタケを食べた経験があった人や少量しか食べなかった人も含まれていました。現時点では、スギヒラタケが採れた地域や採れた年の違いによって安全性に違いがあるかどうか、安全な食べ方があるかなどはわかっていません。
(農林水産省HPよりhttps://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/rinsanbutsu/sugihira_take.html)
■地方名
スギカノカ、カノカ、スギボタシ、スギワケ、スギワカオイ、ワカイ、スギヒラ、スギナバミミゴケ、ユキタケなど…
参考
キノコの学校 第一講「食用キノコから猛毒キノコに転落!?スギヒラタケ中毒の謎を追う」https://www.bepal.net/news/53609
製作協力/DogaLABO