油山市民の森からのお知らせ

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2020/07/19 きのこ豆知識
オオシロカラカサタケ(大白唐傘茸)


■生える時期
6月から10月頃まで観察することができます。
■生える環境
腐生菌で、芝生や草地、林縁や場合によっては花壇など人の多く行きかう場所でみることができます。
■特徴
傘は白色で、綿毛のようにふわふわとした外見です。傘の中央から縁には茶褐色、淡肌色の比較的おおきめな鱗片をつけています。ただし、きのこが大きくなったり、大雨が降ったりすると鱗片が取れたりすることもあります。

↓鱗片が目立たない個体

ヒダは、未熟な時は白色ですが、徐々に淡緑色になってきて、成熟するとヒダ全体はオリーブ色を帯びてきます。↓幼菌から成菌までを並べてみました。(100円玉3枚で比較しています)

↓ヒダの色は成熟度によってかわってきます。左は未熟個体で、一番右は成熟個体です。
↓オオシロカラカサタケの胞子紋をとってみました。オリーブ色の胞子紋はきのこの中では珍しい色です。

きのこは、最終的に茶褐色となり枯れていきます。古くなったオオシロカラカサタケは独特のにおいが漂っています。

■猛毒のきのこ
このきのこを誤って食べてしまうと、1時間から3時間ほどで腹痛・下痢・嘔吐などの症状があらわれ、さらに悪寒・発熱・頭痛などの症状を引き起こすことがあります。オオシロカラカサタケに含まれる毒素は非常に強く、症状も激しいことがあるので注意が必要です。(中毒症状が出る時間は、人によって違いがあります)
タンパク性毒成分:モリブドフィリシン、ステロイド類(細胞毒)
その他化合物:レピオチンA,B
■熱帯地方出身
もともと、熱帯地方のきのこであり日本には存在しないきのこだったと考えられています。以前は、沖縄県や小笠原地方でしか見ることが出来ませんでしたが、1980年頃から本州でも確認されようになり、いまとなってはどこにでも見られるきのことなりました。2015年の情報によると、今のところ福島県以南に分布していると言われています。
■さいごに
きのこの勉強を始めた当初から観察したことがあって見慣れたきのこのひとつでした。生えている姿はかわいくてもふもふの肌触りで、こんなきのこがあるのか。と驚いていた記憶があります。しかし、調べていると地球温暖化や環境問題のことにつながってきたり、ほぼ毎年中毒例がでていることにちょっと複雑な気持ちになってしまいます。
きのこにとっては人間の事情は知るはずもありませんが、人間にとっては体にも影響を与えてしまうし、これからもどんどん北上していくだろうと予想されます。なので“猛毒のきのこ”であることを心に留めながら観察をしましょう。
■参考
くらべてわかるきのこ(山と渓谷社 吹春俊光監)
日本のきのこ(山と渓谷社 今関六也・大谷吉雄・本郷次雄 編解説)
製作協力/DogaLABO
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